2009/09/06

サマーインターン総括

今週から秋学期が始まりましたが、その前に少しだけ
夏のインターンを振り返ってみたいと思います。

やった仕事は主に下記の3つです。
  1. 調査関連資料の統合
  2. 病院から送られてきたデータの正確性の精査
  3. 病院のITシステム(オーダリングシステム)のパフォーマンス評価
1.に関しては、
複数のファイルに散らばった調査関連資料を
ひとつにまとめる、という比較的単純な作業でした。
前職で身に付けたワードのスキルがかなり活きました。

単調ではありましたが、指標の定義や評価方法について
一通り知ることができたのは大きな収穫です。

後は、ファイルの統合は、調査に協力している
全米1,100以上の病院の手間・煩雑さ・イライラの軽減に
繋がることは確実で、小さな改善ながら波及効果はそれなり、
ということでなかなかやりがいのある仕事でした。


2.に関しては、
色々考えさせられたというか。。

将来的には、病院からのデータ収集は、極力人の手を
介さない方法にしていかなければいけない、ということは
強く思いました。

調査データはすべて病院の自己申告に基づいているのですが、
そのデータの正確性にはかなり疑問を抱かざるを得ませんでした。

例えば、分子が分母より大きかったり、病院のサイズや機能から
想定される患者数よりも大幅に少ない/多い数を申告してきたり、と。

多くの間違いは、指標の定義の読み間違いから生じるのですが、
中には意図的と見られるものもあり。

最終的には、数百の病院にデータの再提出を求めましたが、
データ取得の自動化はやはりこの分野では大きな課題と言えます。


3.に関しては、
かなりエキサイティングな事実を発見することができました。
結果はそのうち、団体のホームページでプレスリリースされると思います。

分析したのは、各病院のオーダリングシステムが
きちんとアラートを出せているかどうかの調査結果です。
(例えば、医師がオーダーを出す段階で、薬と薬の相互作用や、
 アレルギーなどの警告情報を、適切に出せているかどうか)

オーダリングシステムのパフォーマンスについては
病院間でかなり大きな差が出たのですが、
今回はその差に直接関与してくる要因をあぶりだす事ができました。

たぶん、この手の結果が定量的なデータとして出るのは
アメリカでも初めてのことではないかと思います。

医療系のIT業界に与える影響もかなりのものになることが予想され、
この貴重なデータを組織としてどう活用していくか、
面白い展開になりそうです。

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それ以外の点においても得ることの多かった今回のインターンです。

ネイティブに囲まれての仕事、日々の電話会議といったことを通じて、
渡米後一番ヒアリングが伸びた"感触"を得ました。
(といっても、相変わらず電話会議は9割方分からなかったのですが。)

後は、最後の1-2週間でようやく上記の仕事の成果が形になり、
それが評価されたことで、「アメリカでも(職種によっては)通用する」
という実感を得られたことでしょうか。


白人が9割以上の土地で、来た当初は萎縮してしまいましたが、
「完璧になれなくても何とかやっていけそうだな」という思いは、
心のどこかしらにあった(人種に根ざした)劣等感を追いやるに十分な
健全な見通しを与えてくれたと思います。

2 件のコメント:

130s さんのコメント...

お疲れでした.
3 について, (IT 業界者として結局関係できず残念ではありましたが) 検討結果が公にされたら日本語解説記事をキボンします.
ヒアリング...こちらも引き続き苦労中だけど,がんばろう.

t さんのコメント...

了解ですー!お楽しみに。
英語頑張りましょうね、、僕は今期はなるべくパーティに顔を出したいと思います。。