2008/01/30

公衆衛生大学院 出願のポイント

先の投稿に挙げた10数校のうち5校に出願して、
結果、一応、本命にも合格をいただけました。

以下、振り返ってみて、
出願時のポイントだったな、
ということをつらつらと挙げます。

参考にしても必ず受かるわけではないので
悪しからず。

■School Selection 学校選び
 ・まずはHPでカタログを読みまくって絞る。
 ・余裕があればGW等利用してキャンパス訪問する。
  (合う合わないが肌で分かったり、
   勉強のモチベーションになったり、効用大)
 ・在校生・卒業生に話を聞く(mixi,セミナーで繋ぐ)。

■TOEFL
 Speaking
 ・Webで想定問答を探す。
  何故かひっかかるのはインド人のページが多い笑
 ・自分なりの答えを用意して覚える。
  (考えて答えては時間切れになる)
 ・答えは覚えられるように数パターンに絞る。
  (極端に言えば、何を聞かれても
   何だかんだカレーの話に持ってくとか)
 ・KaplanのTOEFLクラスが少人数で
  結構喋らされるので鍛えられる。

 Writing,Reading
 ・GRE対策が大は小をかねるので良し

■GRE
 Verbal
 ・vocaburary:投資対効果は低いので深追いしない
 ・reading:        〃
 ・writing:
     結論⇒理由の型に早いうちに慣れる。
     マイ定型句を作ってびしびし決める。
     Kaplanのクラスは少人数で個人的に良かった。
 ・verbalの
スコアは結局300点台とかなり低いままだったが

   何とか合格をもらえているので、
  TOEFLで補完的な点数を取って英語力を保証し、
  後はEssayで勝負でもいいのかも。 

 Quantitative
 ・ヘルスサービスリサーチは何だかんだ理系なので
  できれば800点満点かちょいミス目指す。
 ・単語覚えて公式思い出せばいけると思います、が。
 ・KaplanのWeb教材がかなり充実。

■Essays 志望理由書
 内容
 ・バックグラウンドと将来の目標を
  付き合わせると、必然的に「今」、
  「留学」が必要で、
  しかも「あなた学校のこのコースがベスト」、

  になるくらい筋を通す。
  (話の一貫性が曖昧な場合、留学が
   現状からの逃避になっていないか、
   本当にベストな解決策なのか要反芻)

 ・伝えたいことはミニマムに絞って、
  書ききれないもの内容やディテールは
  推薦状で補完してもらう。

 表現/構成
 ・EssayEdgeのHPで「添削済み」のEssayを読み、
  琴線に触れる表現、エピソード、構成を研究する。
  (添削済みでもピンきりなので、いいEssayと
   そうでないのがはっきり分かってくる)
 ・自分のコンテンツの骨組みに琴線要素をまぶす。
 ・EssayEdgeに仕上げを頼む。
  (早く安く、何よりもかなり洗練される)
 ・EssayEdgeに出す段階では1500wordsくらい
  と多めに添削してもらって、いい表現の素材を揃え、
  提出時に規定文字数(500wordsくらい)に絞ると
  かなりソリッドになる。


 文章構成例(私の場合)
 ・原体験(伏線)
 ・人生の転換点(伏線が表出するきっかけ)
 ・転換後に取った行動①(大学)
 ・転換後に取った行動②(職場)
 ・行動する中で生じた問題意識
 ・留学の必要性
 ・留学後の展望  
  
■Recommendations 推薦状
 下準備
 ・きちっとした人間関係を築き、保つ。

 ・できれば1年前から依頼を宣言しておき、
  遅くとも締め切り数ヶ月前に依頼する。
 ・著名人より、エピソードを書ける人に頼む。
  (大学時代の指導教官が米国Ph.D留学時に
   入学審査委員会に協力していたが、
   一国の総理大臣の推薦状と言えど中身が無いと
   「紙切れ同然」の扱いをされるとのこと。
 
 内容(指導教官が挙げてくれたポイント)
 ・ほめ言葉や性格に関する事柄は羅列しない。
  (中身の無さが逆に際立ってしまう)
 ・アカデミックな世界でやっていける可能性を示す
  具体的なエピソード、エピソード、エピソード。
 ・エピソードに語らせて、最後に一言、ほめ言葉を添える。

■GPA 学部・院の成績
 ・社会人になると学部時代は勉強が嫌いだった人でも
  急に留学して勉強したくなることがあるので、
  学生はGPA3.0を越えられるよう勉強する。
  (社会人は社会人になって気付くが、
   それを伝えるべき学生は身の回りにおらず、
   多くの学生は知らされないまま:o;)

■Interview 面接
 ・MBAとは違ってほぼマストではないが、
  1校だけ面接があり。
  (なんでも、教員の東京観光のついでらしく笑、
   年末に新宿の行きつけのカフェで談笑。
   圧迫要素はゼロ。)

 ・仕事の成果を予めバインドして、
  見せながら説明すると伝えやすい。
  (日本語の文章は厳しいけど、図を多用した
   パワーポイントは意外と通じる)

 ・学校を知るチャンスでもあるので
  尻込みせずに自然体で:-)


Good Luck!!

どこで学べるか?

ヘルスサービスリサーチを学べる大学院は
日本でももちろん、
米国でもそこまで多くはないようです。

CEPHに認可されている公衆衛生大学院40校のうち、
ヘルスサービスリサーチに近いコースがある学校を
わかる範囲でリスト化してみました。
(健康政策・管理学部の1コースとして設置されることが多い)

カリキュラムや取れる学位も学校によって違うので、
詳細は各学校のページをご覧ください。

コースの学生数も病院経営や医療政策のコースに比べると
そこまで多くなさそうな印象です。

コース終了後のPh.D進学を 期待しているような学校もあるので、
気になるコースがあれば担当者に直接問い合わせることをお勧めします。

Boston U SPH  
 MS in Health Services Research
Columbia U Mailman SPH  
 MPH(Effectiveness and Outcomes Research)
Emory U Rollins SPH  
 MS in public health
Harvard SPH  
 MS(Research Track)
Loma Linda U SPH  
 MPH(Health-Services Research)
U at Albany SUNY SPH  
 MS
U of Alabama at Birmingham SPH  
 MS in Public Health (in Outcomes Research)
U of California at Los Angeles SPH  
 MS in Health Services
U of Illinois at Chicago SPH  
 MS(Clinical Research Concentration)
U of Michigan SPH  
 MS in Health Services Research
U of Minnesota SPH  
 MS in Health Services Research,
 Policy and Administration
U of Washington SPH and Community Medicine  
 MS in Health Services

U...University
SPH...School of Public Health
MS...Master of Science
MPH...Master of Public Health

ヘスルサービスリサーチって何?

馴染みのない言葉かもしれません。

まずはAcademyHealthによる定義を。

"Health services research is the multidisciplinary field of scientific investigation that studies how social factors, financing systems, organizational structures and processes, health technologies, and personal behaviors affect access to health care, the quality and cost of health care, and ultimately our health and well-being. Its research domains are individuals, families, organizations, institutions, communities, and populations."

要は、

医療保健の
 ・アクセス(受診の容易さ)
 ・質
 ・コスト
ひいては人々の健康や幸福

に対して
 ・社会的な要因
 ・金融システム
 ・組織構造/活動の過程
 ・医療技術
 ・個人の行動様式
がどのように影響を与えるかを
科学的に調査する諸科学横断分野で、

調査対象は、
 ・個人
 ・家族
 ・組織
 ・機関
 ・地域社会
 ・人口
です。


うーん、分かりにくいかしら。

とりあえず、医療保健サービスについて
色んな切り口で研究できそうな感じ
というのは伝わりそう。


僕は
 ・ある疾患に対するサービスの質の評価(ミクロな評価)を
 ・医療制度の中でどのように評価(マクロな評価)してあげるべきか
ということをこの先5-6年かけて、
座学と実務を通して学ぶ予定です。

2008/01/29

ブログの目的

まずは、
異国の地でもちゃんと生きていますよ、
ということを伝えるために。

次に、
日本ではあまり馴染みの無い
Health Services Research(ヘスルサービスリサーチ、

健康サービス研究、などなど呼び名多数)に関する
方法論や考え方、アメリカでの実態等を
分かりやすくまとめて伝えるために。


タイトルの「デセムボルトゥーラ」とは、
F.ベーコンの生きていた時代のスペイン語

"desenvoltura" つまり、
「ある人の心の輪が運命の輪と
 うまく噛み合っている様子」という意味だそうで。

なんか、一単語ですごい意味合い:-)