色々な指標に触れる機会が多く、というか
ほぼそればかりなので、少しずつ知識も増えてきました。
各指標については、以下の3つの点がかなり事細かに
決められています。
- 測定対象の定義(病名・手術名、算入・除外要件)
- 測定の方法(期間、分子・分母、リスク要因)
- スコア化の方法(何らかの得点に換算する必要がある場合)
1.2合わせて、一つの指標について1ページ程度が主ですが、
中には数ページに亘ることもあります。
そんな指標が、NQFに認可されているだけで500あるんですから、
すごいノウハウの蓄積ですね~。
日本がこのような取り組みを実施する際にも大分参考になる、
というか、最初のうちはアメリカ(もしくはイギリス)で
蓄積されたノウハウを、日本に合う形で修正するのが
やはり近道な気がします。
日本でも、指標についてお墨付きを与えるような、
NQF的な役割を持つ団体があると
もう少しスムーズに事は進みそうですが。
日本の病院勤務の友達の
「厚労省の提出義務に加え、各病院団体や研究団体、マスコミまで、
定義がそれぞれバラバラで、根拠があるのかもわからない、
という嘆きが超リアルです。
個人的には、調査手法が科学的に頑健でないなら
質の測定は百害あって一利なし、とは思うのですが、ね。
(特に、病院間で比較をするような場合は)
Q&A
- Q.質を評価する方のバックグラウンドは、
医師や公衆衛生関連の方ですか? - A.オリジナルの指標を作ってる人たちの多くは、MDを持ちつつ大学等で研究しているような人たちがメインかと思います。後は、Health Services Research分野のPhDなど(MDに限らず)。質を評価する人たち、はもう何でもありというか、普通の学士からMBA, RN(看護師)などなど、様々なバックグラウンドからやってきますね。ちなみに、NQFのトップは医師ではなく、Health Services ResearchのPhD+MBAの人です。
- Q.それ以外に、広く医療政策に関わる人たちのバックグラウンドはどういう方がいるのですか?
- A.大統領・議員(民主・共和)、政府、学問・学会、職能団体(医師会)、関連団体(保険・製薬)、宗教団体、NPO、消費者・市民団体などなど、皆さんほんと多様で元気。多様で元気すぎて話がまとまらず、建国以来皆保険は実施できず、みたいな。日本は、アメリカに比較して、政策参加者のバックグラウンドの多様性や政策形成プロセスのオープンさが無いかもしれませんが、結果だけ見ればはるかに良い政策にたどり着いていると思います。
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